hatati (log)
わたしは挫折をしたことがなかった。「なんとかなる」「素質がある」だけでいきてきた。
わたしは努力もしたことがなかった。すこし頑張ると「ひととはずれてしまう」ことがこわかったからだ。わたしは小さい頃、「みんなとおなじ」になるためだけに努力してきた。もともとズボラなこともあり、ぜんぶそのせいだとはいえないが、わからないことを苦しみながら勉強したこともないし、努力をしても成長できないひとのきもちがわからなかった。
それは自分に才能があるからだと思っていた。人よりも要領がよいからだと思っていた。それは違うと気づいたころ、わたしはもう18歳になっていた。
18歳までの間に失ったものは大きかった。幼少から習ってきたピアノや、昔から褒められていた絵の才能は、もう同年代と張り合うにも値しない腕しかなかった。努力を全くしていなかったからだ。小学校のころは誰よりも頭が良かったのに、今評価に値する偏差値や知識は全くないといっても過言ではないだろう。唯一努力してきた打楽器の技術は、大学生活でズタボロになったままだった。
20歳、私はなにかひとつだけでもとりもどそうと必死になって迷走をしている。なにがしたいのか、自分になにができるのかすらわかっていないのにもかかわらず。ただ失った時間を取り戻すかのように。
この迷走も何かを犠牲にしてしまっているのだろうか。後悔はもうしたくないんだよ
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